里山の会のみなさんと一緒に作った
ごはんのおとも「新生姜の佃煮」

つくる新商品神山の味

今回は、里山の会・川上さんの新生姜を使った、ご飯にぴったりの『新生姜の佃煮』が商品化されるまでの事を話したいと思います。

協力して頂いたのは、里山の会のお母さん達。田中さんがいつもご自宅で作っているレシピを元に、一緒に作業しながらポイントを伝授してもらいました。

まずは、細切りにした新生姜を塩で揉み、30分置きます。流水で2~3回洗い、沸騰したお湯の中に入れ、火を止めて30分待ちます。このひと手間が、生姜のえぐみや辛さを程良く抜いてくれるとか。その後、調味料と戻した干し椎茸を加え、弱火で1時間、水分が無くなるまで煮詰めていきます。

完成した新生姜の佃煮を食べて見ると、思っていたよりも甘い。ちょっと甘すぎるなぁと一同。使っている調味料が違うと、こういう事はよくあります。そこで、2種類の砂糖を使って試作する事に。それと同時進行で、工業技術センターに細菌検査もしてもらいます。調べてもらったら、細菌の繁殖を表す数値(水分活性)がわずかに0.01%高く、基準を満たす為には、水分を減らす(加熱時間を増やす)、砂糖、食塩を増やすと良いとアドバイス頂き、再チャレンジです。砂糖の種類だけでは無く、塩分濃度を上げる為に、醤油の量も2パターンで試します。他にも、下処理の仕方を変えたり、生姜の切り方を変えたり、椎茸の戻し汁を加えてみたり。レシピはあるけど、そのままでは無い。レシピをベースに、より安全に、より美味しくを目指します。

そして今回一番感動したのは、「無添加で自家製の顆粒だしが作れる」と教えて頂いた事でした。今回のレシピでは、市販の顆粒だしを使うと書いてあったのですが、昆布といりこと鰹節を粉砕し、パウダー状にした手作りのだしを古庫さんが作ってきて下さったのです。試食してみると、その美味しさに驚きました。メンバーも大絶賛で、この無添加顆粒だしを商品化出来ないかという話しで盛り上がりました。

そんなこんなで試作を何度か繰り返し、やっと商品として皆様にお届け出来る事になりました!これからは、原価計算、ラベルの文言作成、栄養成分表示等の作成、各担当者と連携して最後の追い上げです。あったかいご飯の上にのせるだけで、生姜の香りと味が引き立ちます。椎茸のうま味と甘さがプラスされ、ご飯がすすむ事間違いなし!刻んでご飯に混ぜ込み、おにぎりにしても良さそうです。

みなさま、今夜のご飯のお供に、明日のお弁当に、いかがでしょうか?

この日誌を書いた人

中野公未

料理人/加工係
中野公未 (さとちゃん)

料理人/加工係 神奈川県出身。都心の居酒屋や定食屋を中心に働く。都会での生き方に疑問を抱き、移住を決意。神山の土地と人に引き寄せられフードハブへ。”今、ここ”でしか経験できない事を、楽しみながら吸収中。

その他の活動

前へ次へ 閉じる