〝すべての子どもに農体験を〟

「日々のごはん」は私たちにとって日常ですが、
その基盤となる「農業」は多くの方にとって非日常の営みです。

スーパーの棚から食品が消えたとき、
他国の輸出制限が始まったとき、
これまで見えていなかった食モンダイについて
考えさせられた人は多かったと思います。

非常時に知る食モンダイは
どこか遠い国の話を聞いているようで、
自分には何ができるのか、
この先どうなっていくのか、
具体的なイメージをもつことの難しさを感じます。

でも、
「日々のごはん」を出発点にすると、
それはどこかの誰かのモンダイではなくなります。

この野菜、どう調理したらおいしいかな?
ちえさんのつくるカブはとびきりおいしい、何か秘密が?
いただいた山盛りの茄子ときゅうりは保存食にしようか。
見たことない野菜だね、種の出身地はどこ?

「育てる」ことや「つくる」ことを通して
「日々のごはん」への興味や関心の幅を広げ、
ひいては、
背景にあるものごとの成り立ちや社会の仕組みに目を向けるようになる。

〝農体験〟には、そのきっかけとなる要素が
たくさん詰まっています。

輸入にたよる「日々のごはん」

わたしたちが食べる「日々のごはん」は、
海外からの輸入に頼らざるを得ないのが現状です。


「食料の品目別自給率(重量ベース) 2014年度」

(注1)品目別自給率、穀物自給率および主食用穀物自給率の算出は次式による。品目別自給率=国内生産量/国内消費仕向量×100(重量ベース)
(注2)国内の出荷量は国内消費仕向量を指す。
【引用「中学生・高校生・市民のための 環境リサイクル学習ホームページ」(出典:農林水産省 平成26年度食料需給表(確定値)より)】


さらに、これら農産物のもとになる野菜種苗の約80%は
海外でつくられているとのこと。

「非常事態が起こったとき、まず確保するのがタネ」

そう話していたのは、神山のある農家さん。
遠い世界で起こる出来事と、
わたしたちの「日々のごはん」は、つながっています。

〝知る、考える、やってみる〟

「風景の見え方が変わった」
「端っこにあったものが真正面に見えるようになった」
農体験を経た中学生の言葉です。

身体感覚を伴う体験は、個々の意識の範囲を広げ、
新たな見方や考え方を育む機会となっています。
得た知識をもって、畑や田んぼで確かめる。
畑や田んぼで見つけたものを、本やネットで調べてみる。

座学と体験を行き来しながら育まれる判断軸は、
それぞれの行き先を明るく照らしてくれるはずです。

〝育てる、つくる、食べる、つなぐ〟

不確実な世界に生きるわたしたちですが

土に触れ「育てる」体験、
手を加えて「つくる」経験、
いっしょに「食べる」時間は、
確かな実感を伴って積み重なっていきます。

一人ひとりが実感できる手応えをもとに、
こたえのないモノゴトに向かっていける感性を育み、
〝より良い食環境のつくり手〟が育つ社会をつくっていきます。

これまでの取り組み

2016年、神山校の「お弁当プロジェクト」から始まった高校との連携を皮切りに、町役場と神山つなぐ公社が主催する「先生みんなでツアー」から小学校や保育所の先生方との交流が生まれ、先生方の「やってみたい」の声に応えるかたちで食農プログラムが始まりました。
2018年度より、神山校(高校)の社会人講師として食農プロデュースコースの授業や神山創造学「まめのくぼプロジェクト」等を担当しています。

2016年からの取り組み
上段左より 保育所・畑づくり/小2小3・大豆の栽培|下段左より 小4・泥んこ遊び(人間代かき)/小2・ぼかし肥料づくり/小1・農家さんになる体験
上段左より イベント・神山給食プロジェクト/神山校・お弁当プロジェクト|下段左より 小5・もち米栽培/神山校・まめのくぼプロジェクト 小麦の栽培/神山校・小麦を使った調理(パン職人を招いて)

NPOの事業内容

「よりよい食環境のつくり手が育つ社会」を目指し、〝すべての子どもに農体験を〟を合言葉に5つの事業を展開していきます。

その1
まちの食農教育
町内の保育所、小中学校、高校に通う子どもたちを
対象にした農体験を継続的に実施します。
その2
参加型給食
「食べる」給食から「参加する」給食へ。
栄養教諭と連携し、農と食をつなぐ食農教育を実践していきます。
その3
食農教育コーディネーター養成
農・食産業に従事する社会人を対象に、
地域と学校をつなぐ食農教育コーディネーターの
ノウハウを共有していきます。
その4
SDGs企業&行政連携
企業や学校と連携した食育ワークショップや研修を企画・開催し、
食農教育の実践フィールドの提供を通して
他地域との関係性を育んでいきます。
その5
フードスタディーズ研究開発
食を中心にした学びの可能性について
教育機関と連携しながら実践を重ね、
学術的な裏付けをもとに広く社会に発信していきます。

代表メッセージ

わたしには今につながる「原体験」が二つあります。
一つは、子ども時代の体験。
〝自分の考えをもつこと〟
そう教えてくれたのは小学校6年生の時の担任でした。全員の考えが出るまで待ち、一人ひとりが大切にされているというメッセージを受け取れる教室。自分たちで考え、つくっていく面白みを味わった一年間でした。生活のルールや係活動、学級歌にはそれぞれの思いや願いが反映され、もめごとは解決するまで話し合い、今思えば「自分たちでなんでもできる、乗り越えられる」という自信をつけた経験でした。

もう一つは、料理教室での体験。
〝自分でつくると、世界は広がる〟
食卓に並ぶものがすべて自分の手で作れるという魔法(笑)。苦手な食べ物を好きになり、好きなものはますます好きになり、調理を通して先人の知恵や工夫を目の当たりにしたとき、目の前の景色が一気に広がりました。料理教室で得たものは「知れば世界は広がっていく」経験。Food Hub Projectで栽培のプロセスに関わるようになり、「食」を通して想像できる範囲はますます広がっているところです。

3食×日数=ごはんの回数。1年間に1,095回もなにかしらを食べている私たち。
そのうち、何回かを意識し、つくることで、世界の見え方は変わってくるんじゃないでしょうか。〝農体験〟は、自分から世界の見え方を変えてゆける、身近で楽しい方法。
一度身につけたら、ずっと自分のものです。

食農NPO代表理事(予定)樋口 明日香

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(参考)実質負担2,000円で地域を応援できる額のシミュレーション
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「すべての⼦どもに農体験 をとどける⾷農教育事業」をご指定ください。

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小学生が野菜を育てる畑/果樹園

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2022年4月の食農教育NPO立ち上げに向けて、全3回の勉強会を開催します。目的は、NPOの立ち上げについてみなさんに知ってもらうことと、参加者のみなさんからも期待や課題感を聞かせてもらうこと。そして、NPOが目指すこれからの「食農教育」について一緒に学び、考えていく場を持つことです。

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