地産地食。
地域の農業を次の世代につなぐために
「地域で育てて、地域で食べる」という意識を広めていくことが
私たちの食育(つなぐ)活動です。
一緒に種から育てて、調理して食べる。
その種を次に受け継いでいく。
地域の農家さんや作り手、学校と協力し、大人も子供も、
地域も学校も一緒に「循環」を軸にした食育に
日常的に取り組んでいきます。
食育の方針
「地域で育てて、地域で食べる」という意識を広めるために、
4つの方針を軸に活動しています。
- その1
種をまこう、種をつなごう。 - 一緒に種をとり、種をまき、育て、料理して食べる。
そして種をつないでいく。
種を通して、季節や世代、人・種をこえて食べる循環を学んで行きます。
- その2
手を動かそう、実践してみよう。 - 百聞は一見にしかず。習うより慣れる。
手を使って、考え、話し合い、実践していきます。
- その3
つくり手から学ぼう、地域とかかわろう。 - 地域の農家さんや食にまつわる生産者から
一緒に手を動かして学んでいきます。
地元に根ざし活動する人たちから学ぶことで地域にも関わっていきます。
- その4
日常にとりこもう、自分のものにしよう。 - 毎日、あいさつする。毎日、料理する。毎日、食べる。
大切なのは日常。
学んだことを日常に落とし込むことで、自分の身体に取り込んでいきます。
先生みんなでツアー
(農業編)
2016年から神山の保育所、小・中・高校で働く先生方を対象にした「先生みんなでツアー」を、神山 つなぐ公社が企画しています。「先生みんなでツアー」は、神山の先生方が地域で働く人や仕事場を訪ね、その人がどのような想いで仕事をされているか、現在抱えている課題などについて教えてもらうツアーです。フードハブ・プロジェクトでは、神山の「食と農業を知る」をテーマにツアーと食事会を実施しました。
神山の小学校との取り組み
神山に受け継がれている餅米づくりを軸にした地域教育と食育
フードハブ・プロジェクトの農業指導長 白桃茂が、20年間、神領小学校の目の前にある田んぼで続けきた田植えの授業。2016年度から、もう一歩踏み込み、地元で70年以上受け継がれてきている餅米を、減農薬、有機肥料で小学校5年生と一緒に、田植えをして、草取りをして収穫し、その種を下級生に受け継ぐ授業を実施しました。
神山のお米しかほとんど食べたことがない子供たちに、世界のお米というテーマで、地理や社会の要素なども含めた授業も行い、実際に、インディカ米などの海外のお米も試食して、ただの体験に終わらず、世界へと視野を広げるということを意識しています。
更には、自分たちで収穫した餅米でお餅を作って販売する。自分たちで考えたメニューで、お世話になった人たちをもてなす。藁を使って、しめ縄をつくるなどの循環型の食育の取り組を実施しています。
小学3年生 国語「すがたをかえる大豆」を教材とした地域教育&食育
つなぐ公社の企画した「先生みんなでツアー」を通じてフードハブの取り組みを知った先生からの声かけによってお手伝いすることになった取り組みです。
2016年度、神領小学校では国語科「すがたをかえる大豆」を学習した子どもたちの疑問や興味・関心をもとに、総合的な学習の時間「大豆のすがた 大へんしん」を設定しました。
2016年度 フードハブがお手伝いしたのは「きな粉」づくりと「豆腐」づくり。
きな粉づくりは、神山町で大豆を育てている川上さんから仕入れた大豆を、鞘から取り出し、炒り、粉にしたきな粉をお餅につけて食べました。
豆腐づくりは、隣村佐那河内村の(有)村のおっさん・桑原さんをゲストティーチャーに迎え、神山町の畑で大豆を栽培されている今津さんから仕入れた大豆(たまほまれ)を使ってチャレンジしました。桑原さんから具体的なアドバイスをいただきながら、大豆をミキサーにかけ、絞り、煮て、にがりを入れ、固めて食べます。プロの豆腐職人さんのおいしい豆腐づくりの秘密を垣間見ることができました。
来年は、大豆を育てることから挑戦します!
城西高校 神山分校との
取り組み
「加工品をつくる」というプロジェクトが立ち上がったのが2016年9月。
生徒たちにとって日常的なもの、みんなでできるもの、地域に密着しているもの、今後広げたり深めたりできるもの…と考えた時に、出てきたのが「お弁当」という考え方。
キーワードは「地産地食」。目指したのは、城西高校神山分校で収穫される農産物や地元神山町で採れた農産物を主にしたお弁当づくり。
試作や実習を重ね調理の経験値をあげる「実習時間」と、神山町産食率、食材選びの基準、原価の計算等を学ぶ「講義時間」を組み合わせ、11月の神農祭(城西高校文化祭)でのお弁当販売を実施しました。