ちえちゃんの あんな野菜、こんな野菜
「からし菜」(2020年5月号)

ちえちゃんのあんな野菜、こんな野菜

絵:大東千恵
絵:大東千恵

からし菜は25㎝程の大根葉に似たギザギザの葉に、特有のピリリとした辛味と香りがあります。原産は中央アジアで、日本へは中国経由で弥生時代に伝来したそう。

品種改良された「サラダからし菜」「わさび菜」は、ハウス栽培でも周年出荷されています。九州の「高菜」や、長野の「野沢菜」もからし菜の変種なんですよ。それぞれに見た目も味も随分と違いますが、多くの種類が生まれています。

日本の料理に欠かせない和からしの原料は「黄からし菜」の種子。黄茶色で約1ミリの小さな種子の油を絞ってから粉末にする粉からしや、水を加えた練りからしは、鼻に抜ける刺激的で強い辛味が特徴。現在はカナダから年間1万トンの輸入に頼り、国産の自給率はほぼゼロとのこと…!一方、欧米に伝来したからし菜は、葉茎ではなく種が使われます。マスタードと呼ばれる洋からしは、「白からし」の黄白色で大粒の種子が原料。マイルドな辛味で、ビネガーなどの調味料を混ぜて発酵させているので食べやすい。粒マスタードやフレンチマスタードが一般的ですね。

からし菜の仲間たち、いずれも春に黄色い花を咲かせ、5〜6月に種がつきます。畑のものでも河原のものでも、からし菜であれば粒マスタードを作れるので、自家製してみるのも楽しそうです!

この日誌を書いた人


nakaniwa@foodhub.co.jp ()

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