つなぐ農園奮闘記「最善の策を考えながら、栽培する」

育てる農業研修

こんにちは!ご近所の方々に色々アドバイスを頂きながら、今年初めてお米栽培(自家消費用)にチャレンジしている、つなぐ農園、研修生2年目の松本です。

今年の春夏作で、主体的にチャレンジし、奮闘中の茄子栽培。今回はその進捗についてお伝えしたいと思います。

固定種の茄子3種類(中長なす・白長なす・水茄子)を栽培しており、2月上旬にセルトレーに種を蒔き、茄子は変温管理で育苗をする必要があります。日中は28℃程度で夜間は20℃程度になるように、育苗ハウスの中に更に小さな〝トンネルハウス〟を作り、そこに温床(暖かいベット)を設置して管理をします。

トンネルハウス(ビニールは外している状態です)

茄子の種を蒔き、畑に植付け出来るようになるまで、70日~80日程度必要なので、その期間は休みなく、育苗ハウス内の温度調整の為に、早朝と夕方にハウスの巻き上げの開閉を行ったり、天気に合わせて苗の水やりのタイミングや回数を変えたりと、神経を使う必要があります。

今年はミニトマト・トウモロコシ・レタス・茄子等々の育苗をしており、茄子だけでも300株程度育苗管理をしていたので、気が抜けない日々が続いていましたが、先日やっと育てていた苗たちが全て畑に巣立って行ったので少しほっとしてます。(秋冬作の育苗がまた8月から始まりますが、、、)そんな日々を過ごして、5月上旬にようやく茄子の苗を定植する事が出来ました。

神山でも茄子を栽培されている方が多く、皆さん綺麗に管理されているので、色々参考にさせてもらいました。自分はきゅうりパイプを使用した、U字4本仕立てでの栽培にチャレンジしています。

有機栽培で茄子を育てるので、病害虫対策として、IPM(総合的病害虫管理)の考え方を活用し、①生態的防除=コンパニオンプランツ(共栄作物)②生物的防除=バンカープランツ法 を用いて、どの方法が効果的か?神山の風土に適しているか?等を考え、来年以降の栽培に繋がるように日々実験・試行錯誤し栽培しています。

具体的に、コンパニオンプランツ(生態的防除)として今年植えたのは、マリーゴールド・ナスタチウム・バジル・イタリアンパセリを茄子の株間に植えて、土中の線虫対策や、茄子の害虫(アブラムシ・ニジュウヤホシテントウ・ヨトウムシ等)対策に。合わせて、ネギ・ニラを茄子の株元に植えて、ネギ科の根に共生する微生物が病原菌を減らしてくれるので、青枯病対策として。(大きくなれば収穫して食べることも出来るので一石二鳥です)

バンカープランツ(生物的防除)としては、土着天敵等の生態系が有する機能を活用する為に、茄子圃場の外周を囲むように、ソルゴー(イネ科)を蒔き、茄子の害虫を捕食する土着天敵(クサカゲロウやヒメハナカメムシ)が、ソルゴーに付くアブラムシを食べに集まり、それをソルゴーに待機させることで、茄子の害虫(ミナミキイロアザミウマやハダニ)を、適宜捕食してもらうという方法です。色々なことを試験的に試していますが、初めての茄子栽培ということもあり、順調に行かないことも多々あります。

4月~6月は、野菜畑の準備・収穫・栽培管理がとても忙しく、茄子の誘引準備が遅れてしまい、先日強風が吹いた日に茄子が何本か折れてしまったり、コンパニオンプランツやバンカープランツ(ソルゴー)も種を蒔くタイミングが少し遅かったのか、まだまだ小さいので、現時点では効果があまり感じれなかったり。一筋縄では行かないですが、その時々に野菜に対して自分が手を差し伸べられる、最善の策を考えながら、日々栽培管理に挑んでいます。

新しい事を学び、知ることは、人にとって凄く大切な事で、モチベーション維持にも繋がると考えています。情報が溢れている現代において、有益な情報を取捨選択し、実際自分で経験・実感して、ノウハウを蓄積出来るように、日々の仕事を楽しみながら、美味しい野菜を皆さんに届けれるよう、一歩一歩邁進して行きます!つなぐ農園の茄子を食べて頂けた時に、美味しい・美味しくない等、何でも構わないので、気軽に声を掛けて頂けたら嬉しいです!

日に日に暑さが増してきているので、脱水症状や健康管理には十分気を付けて、暑い夏を楽しんで乗り切りましょう!最後までご覧頂き有難う御座いました!

この日誌を書いた人

松本直也

農業研修生
松本直也 (まっちゃん)

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