ちえちゃんの あんな野菜、こんな野菜
「ルッコラ」(2019年2月号)

ちえちゃんのあんな野菜、こんな野菜つなぐ農園育てる

絵:大東
絵:大東

ルッコラは、地中海原産のアブラナ科の一年草で、ハーブ・葉野菜に分類されます。ピザのトッピングやパスタなど、イタリア料理によく使われることから、日本に広まりました。

つなぐ農園では、ビニールハウスで周年で栽培しています。葉はふんわりとして柔らかく、収穫に気を使います。20㎝程の大きさで収穫しますが、華奢なルッコラは軽くて収穫に時間がかかる…大変さがあります。

生でかじると、先にゴマのような香りに葉の甘みや旨味、後からピリッとした辛みや苦みが感じられます。明るい黄緑色の葉のものは、みずみずしく味もやわらかで、食べやすいです。

デイブには、水が切れて葉色が濃くなったルッコラを用意するようにしています。収穫し遅れていまいちだな、と申し訳なく用意したルッコラが、デイブには今までで一番美味しいルッコラだったようで「アメージング!(素晴らしい!)すっごい辛くて味がしっかりとしている!これが最高のルッコラだよ」というようなことを興奮気味に語ってくれました。肉料理に添えられていたものは、辛味が強くてパンチのあるルッコラの方が、脂っこさの口直しに合う!のだと実感しました。

またルッコラは白い花を咲かせます。もちろん花もスパイシー。お皿に散らせば美しく、香辛料のように味付けにも使うこともあります。

収穫のタイミングによって野菜の味も使い方も変わります。こうしたルッコラの個性が、味のアクセントには欠かせない。生ハムとチーズなどと組み合わせた時の美味しさ、食べ合わせの面白さもあり、料理人に愛されている野菜です。

また、セルバチコ、またはワイルドルッコラと呼ばれる品種があります。ルッコラとは植物学的に別種の多年草で、黄色の花が咲きます。ルッコラよりももっとワイルドな味、強烈な辛味と苦味をもつ、それが美味しいと言われる、大人な味わいの野菜です。

ルッコラはビタミンCがほうれん草の2倍、鉄分がプルーンの1.5倍、抗酸化作用をもつBカロチンも豊富な緑黄色野菜!です。種を播いてから1ヶ月程で収穫でき、栽培も簡単なので、プランターや家庭菜園にもおすすめです。サラダに混ぜれば、レストランで食べるような洒落たサラダに。火を通すと苦味や辛味が消えるので、おひたしや炒め物などにも使うことができますよ。とれたてのルッコラで五感を楽しませて、お料理の幅を広げてみませんか。

この日誌を書いた人


nakaniwa@foodhub.co.jp ()

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