地産地食の料理講習会から学ぶ「エシカル消費」

授業レポート

城西高校神山校で家庭科の授業を担当している杉山優子です。

杉山 優子先生(神山校 家庭科担当)

突然ですが「エシカル消費」という言葉を聞いたことはありますか?「エシカル消費」とは「倫理的消費」とも言われており、「人と社会、地球環境、地域のことを考慮して作られたモノを購入・消費する」ことです。神山校では2018年より「地産地食・地産地消からエシカル消費を広めよう!」をスローガンに取り組んでいます。

神山校でも「学校や地域で育てている農産物を使った実習をしたい!」と考え、本校の社会人講師としてお世話になっている樋口さんに相談し、昨年度記念すべき1回目の料理講習会が開かれました。

2019年2月

かま屋料理長(当時)の細井さんをお招きし、「神山カレー」をメインの献立とした料理を、当時の生活科2年生が作ることに。本校で収穫したキャベツや神山町産の野菜など、新鮮な地元の食材を活用すること、みんなで協力することの相乗効果で、料理がいつも以上においしくなることを学んだ講習会でした。

そして2回目となる料理講習会は今年1月17日に開催。「身近な食材で作ることができる料理」をテーマに、かま屋料理長の清水さんから料理の手ほどきを受けました。

学校で育てている大根と安納芋を活用した、「大根のポタージュ、神山野菜サラダ、すだち鶏肉の香草パン粉焼き、安納芋のクリームブリュレ」に挑戦。1年前よりは料理の腕も上がっている(であろう)生活科3年生がポタージュの裏ごしや野菜切り、鶏肉の筋取り等々を行いました。バーナーを用いたクリームブリュレの焼き色付けという、普段体験できないこともやり遂げ見事完成!生徒たちからも「難しいと思っていたけど思ったより簡単だった」「みんなで楽しく作れて良かった」「家でも作りたい」という感想を聞くことができました。

神山校産の安納芋はクリームブリュレに。

神山校産の大根を使ったポタージュ

今回の料理講習会で「地元でとれる農産物をたっぷり使う」、「おいしくいただく」、「自分たちの生活につなげる」ことができました。また「神山町」を味わうこともできたのではないかと思います(神山町産食率は50%)。

3年生の生徒たちには、これから「食べることを自ら選ぶ」ことが求められます。いつ・どこで・誰と・何を・どのように食べるか。自らが選択する内容で食生活を充実したものにすることができます。それが「エシカル消費」にもつながると考えています。高校3年間で学んだことがこれからの生活に活かされるように、そして「神山の味」をいつまでも覚えていてほしい、そう願っています。

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いただきます編集部


いただきます編集部 (一番、食いしん坊です。)

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