試行錯誤のチヂミ販売!
城西高校神山校の加工品プロジェクト

授業レポート神山のこと食育

徳島県立城西高等学校神山校の保積と申します。2年生の学校設定科目「神山創造学」の4つのプロジェクトの中の一つである、「加工品プロジェクト」の取組について紹介させていただきます。

城西高校神山校教諭(国語科) 保積夏子さん

「加工品プロジェクト」のメンバーは、造園土木科と生活科の計6名です。11月に神山校で開催される「神農祭」で、自分たちで作った加工品を販売し、1人でも多く笑顔にしたい!利益も出したい!という目標のもと取組が始まりました。

自分たちが学校で育てている農産物や神山町で生産されているものを使って加工品にしたいという思いから、キムチを作ることにしました。6月にキュウリキムチの試作を行いました。試食してみると、予想より辛くなり、改善しようと砂糖を入れるも納得のいくものにはなりませんでした。翌週は、購入してきたキムチを食べ比べ参考にしました。その中で、キムチをそのまま売るのではなく、キムチと何かを合わせた商品にしようという意見からチヂミに変更しました。そして、「大豆キムチチヂミ」、「キムチチーズチヂミ」「ジャガイモとサツマイモのチヂミ」の3種類のチヂミを2人1組で1つずつ試作し、その中から1つ選ぶことにしました。9月、チヂミの1回目の試作を行いました。

チヂミ3種の試作

分量の微妙な差や焼くときの生地の厚さなどによって仕上がりが全く異なることなどが分かりました。さらに別の日には3種類のチヂミの産食率や原価率などをフードハブの樋口さんに教えていただきながら計算しました。2回目の試作は、多く人の意見をお聞きしたかったので、10月のオープンスクールに実施しました。来校してくださった方々に試食、アンケートをお願いしました。

オープンスクール

生徒達は「大豆キムチチヂミ」に手応えを感じていましたが、アンケートでは「ジャガイモとサツマイモのチヂミ」の評判がよかったです。産食率や販売価格なども含め話し合い、「ジャガイモとサツマイモのチヂミ」に決定しました!3回目の試作は、神農祭前日に、当日と同じ流れで実施し、味の最終確認も行いました。神農祭当日は、お客様の反応や完売できるのかなど不安な思いもありましたが、目標の100個を少し上回る、110個販売することができました。

神農祭で、チヂミを購入してくだった皆様、ありがとうございました。

後日の振り返りでは、「販売時、自分から声をかけるのが恥ずかしかった。」や「ゼロからつくり出すにはたくさんの過程があることが分かった。」「限られた時間の中で進めていくことが難しかった。」などの感想がありました。また、「来年もこのような取組がしたい。」や「もう少し取組の時間があったら、神山産の小麦粉でふわふわのパンケーキもよかったなあ。」という意見も出てきました。

知識や技術を含め自分たちが知らないことがたくさんあることや、試行錯誤を重ねた先に何かをつくり出すことができるということなどの気づきを得ることができた貴重な経験となりました。この取組を通して、意見を出し話し合うことの大切さを実感したり、自分の役割に責任を持ってやり遂げたという達成感を味わったりと充実した時間を過ごすことができました。

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