「5年後じゃ遅かった」
一致団結し、みんなと仕組みを作っていきたい。

つなぐ農園農業研修

こんにちは!前作の片付けと次作の準備が重なり、追われながらも日々楽しんでいる、つなぐ農園研修生の松本です。

今回皆さんにお伝えしたいことがあります。本来なら今月で2年間の研修を終え、独立就農する予定でしたが、4月からも引き続き【つなぐ農園】で、農業を続ける事にしました。それだけ聞くと、独立を諦めた?と思われるかも知れませんが、神山町での独立就農を前提としているので、最長であと2年と決めています。早く独立し経験を積みたい思いが強く、期限を決めて研修していたので、もう少し一緒にやらないかとお声がけ頂いた時はためらい、なんとか独立してフードハブの規模拡大にも関われる方法を模索していました。

 そのタイミングで、熊本の山都町(有機JAS認定農業者が多く、40年以上も有機農業に取り組まれている町)に、社長の林さんと、農業長の白桃さんと一緒に行く機会がありました。そこでは、生産・梱包・販売・物流が、町で完結出来る仕組みが出来上がっており、神山と同じ中山間地域でありながら、各専業農家さんが自立し、且つ良い関係で仲間同志が繋がっていました。それまでは、まず自立する事が大事でそれが神山の耕作放棄地の解消にもつながると、個を中心に考えていました。しかし、もう一回り大きな枠組みで捉えると、山都町の仕組みを神山で作る事ができれば、つなぐ農園や自分、今後増える新規就農者、農業の先輩方にとっても良いのでは、と感じたのです。林さん、白桃さんと同じ景色を見て、目指すゴールの共有が出来たことも大きな収穫でした。神山に来た当初、農業指導長の白桃茂さんから『良いタイミングで来た。5年後じゃ遅かった』という言葉をかけられました。農業をやる中で時代の流れが早いことを実感しています。その流れに取り残されないためにも、孤軍奮闘するより、今は一致団結し皆と一緒に仕組みを作っていきたいです。

まず生産面では、神山で新規就農を志す人が自立できる環境を整えるため、収益の柱になる物を育てます。品目は、露地栽培の人参(秋冬作)です。なぜ人参かというと、①機械化でき、少ない人数である程度の面積を管理できる②アブラナ科のキャベツや白菜などに比べ、病害虫の影響が比較的少ない③土に植わり葉が風の影響を受けにくく、台風等の自然災害の被害を抑えられる④徳島は春人参の産地で物流や栽培に必要な機械がある事、を考慮したためです。

しかしデメリットもあります。人参栽培は土づくりが大事ですが、神山は田んぼが多い為、土壌の改良が必須です。土づくりと、生産効率を考え、栽培は秋冬の1作に絞り、春夏は緑肥を栽培して土づくりを行います。生産性を上げるため、収穫機の導入も検討中です。生産技術の確立・販路拡大が実現できれば、各人が収益の柱の作物と、作りたい作物を両立でき、農業を楽しみながら自立できる環境が整うと考えています。

「神山の農業を次世代につなぐ」
フードハブの理念であり、私の好きな言葉です。「つなぐ」には色々な意味・想いがあります。一つは農業の担い手を育ててつなぐ。一過性ではなく、継続して神山で農業をする人が増えて欲しい。自分を含めた神山の農業者が、継続可能な仕組み・環境を、皆で作る事が出来たら、神山の農業の担い手が増えてくれると信じています。新しい取り組みなので、前途多難であることは百も承知ですが、あの時は大変だったけど楽しかった!と笑って話せる日が来るまで邁進していきます!

この日誌を書いた人

松本直也

農業研修生
松本直也 (まっちゃん)

その他の活動

前へ次へ 閉じる