サツマイモ

ちえちゃんのあんな野菜、こんな野菜つなぐ農園育てる

待ってました、みんな大好きサツマイモ。芋掘りを楽しんで、さっそく食べてみたけれど、あれ、甘くない。味も薄くて、何でだろう。という問い合わせが相次ぎます。

掘りたては、でんぷん(片栗粉の味です)が多いのですが、2週間程置いておくと糖分に変化して甘みが出てきます。ちょっと待ってからが食べ頃です。

サツマイモは、水分がつくと傷むので、洗わず土つきのままで保存しましょう。風通しのよい日陰に1日程干して、表面の水分を乾かして、15℃前後の常温、湿度80%の冷暗所に保存が理想です。お家だと、ダンボールに入れて台所に置くか、廊下や床下収納どの温度変化の少ない場所がよいでしょう。20℃以上で光の当たるところに置くと発芽してしまい、また冬場の寒さにあたったり冷蔵庫に入れると、低温障害で早く傷むので、温度帯は要注意。お手間でなければ、1本ずつ新聞紙に包むと、さらに長持ち。3ヶ月程楽しめます。

サツマイモの原産地は中南米です。アジアを経由して、薩摩(鹿児島県)へもたらされたので、サツマイモと呼ばれています。暖かい地方出身なので、寒さと乾燥が苦手なんですね。苗を植えてから4ヶ月後が収穫の目安で、霜が降りるまでに掘り上げてください。また、芋の味を決めるミネラル分(体内でつくり出せない、カルシウムや鉄など。栄養素を分解する酵素を助ける働きをする)が多い海岸沿いの、水はけと日当たりのよい砂地や火山灰土地がサツマイモの産地です。

そのためミネラル豊富で栄養価が高く、火を通しても壊れにくいビタミンCを多く含み、風邪の予防や疲労回復にも効果的ですよ。

サツマイモとゆでたまごのサラダ

野菜を一定期間置いて変化を促すことを「追熟」と言います。新鮮なものよりも、じっくり寝かせた方が美味しい、発見とともに。保存しながら、サツマイモの味の変化を感じる楽しみもできるのではないでしょうか。

調理法も万能でレシピもたくさん。長時間じっくり熱を加えると、いっそう甘みが増して、格別です。季節感も感じられる。なにより、サツマイモのお料理って、なんでうれしくなるんでしょうね。

寒いと甘いものが食べたくなる、そんな時は、体を温めたいというサインです。日々の傍、お鍋の前でレンジの前で、焚き火を囲んで、焼き上がりが待ち遠しくてわくわくしながら。ほくほくサツマイモの優しい甘みで、みんなでほっと一息、つきませんか。

この日誌を書いた人


nakaniwa@foodhub.co.jp ()

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