農業チームの話からフードハブのこれからを考える
15回目の「みんなでつくる全体会議」

全体会議

第15回「みんなでつくる全体会議」より
第15回「みんなでつくる全体会議」より

15回目の全体会議は「フードハブの農業」をテーマに、農業チームのメンバーらが現状と今後の方向性を話す時間になった。

今回新たに農業チームメンバーが参画!(どんどん増えてくフードハブメンバー)

来年度からフードハブ参画予定の“きっしー”

チェックインダンス。
4名のメンバーが振り付けのモチーフを考え、それらを音楽に合わせてつなげていく!初めて「みんなでつくるダンス」になった感じ◎

今回の委員は前回から引き続き、加地、朽木、笹川、種本、樋口、渡邉の6名。

今回のテーマ「フードハブの農業」を設定したきっかけは、社内で農園巡りや試食会が当たり前にできる環境をつくりたいね、というメンバー同士の雑談から。農業について知りたいわたしたちと同じタイミングで、農業チーム内では方針転換期を迎えていた。メンバー全員で農業チームの現状を把握すると同時に、立ち上げ期を知らないメンバーにもこれまでの流れを共有し、目線あわせをすることを目的に会議を進めることにした。

ではさっそく当日の様子を。

キーワードは「継続」

これまでFood Hub Project が掲げてきた「農業従事者の育成」を継続していくために、どう稼いでいくのか。

白桃(農業長)が農業チーム全体の話をし、渡邉(米・麦・果樹)、朽木(ハウス野菜)、松本(路地野菜)それぞれが来期の計画を共有。

  • まずはつなぐ農園の自己紹介ができて、ほっとした。この後、丁寧にフォローしていきたい。
  • つなぐ農園の今後の方針を皆に話せて良かった。今回の方針は決定事項ではないので、メンバーの皆とより良い方向に進めるように、短期的と長期的両方の視点から、話し合えれば良いと思う。茂さんのお話も聞けて良かった。地域との関わり方も含めて自分の中で考えていきたい。

ところどころで「どうだった?」を近くの人と話して。

  • 聞けてよかった。継続させていくために、必要な変化だと認識しつつ、自分のいる立場から見るととても不安にも感じた。これからそうした色々な不安な部分を各場所が出し合って、より良い方向に進んでいくと、さらに良い会社になっていくのではないかと思う。
  • 長期を見据えた時の農業チームの方針転換は、かま屋やかまパン&ストアに大いに影響する上、根本的に何を大切にするのか、何が譲れないものなのか、それぞれに改めて問われているように感じた。

  • つなぐ農園とのやりとりはおもにかま屋がメインのことだけど、野菜の状況、これからの変化、今までの経緯など、他のメンバーと一緒に聞けたことが良かった。全員で共通認識を持つことが第一歩で、それからどうしていくか?メンバー間やチーム内で話し合い、変化していけると思った。
  • 情報量が多かったので「知る」だけになってしまった。農業チームのメンバー一人ひとりの思いや願いももっともっと聞いてみたいと思う。聞いていたメンバーそれぞれの思いも色々あるだろうなぁという想像もできる。つなぐ農園の今後の方針を実行していくに当たって、他の部門への影響、さらには地域への影響を考えながら、最善の解を出していけるといいなぁと思う。

茂さんとまちさんの話

今回の全体会議で話を聞いてみたかったのは、白桃(農業長)の両親である茂さんとまちさん。現在は Food Hub Project の役員として、いやその範囲を越えて…お父さん、お母さんのようにわたしたちをいつも見守り支えてくださっている。
2017年3月、かま屋がオープンした時の茂さんのスピーチをかま屋の隅っこで聞きながらウルっとしたのが記憶に新しい。

「当たり前にやってきたことを『宝やな』と言ってくれた」

「5年後に今していることをしても遅すぎる。今しかない」

2017年3月 オープニングのスピーチ

フードハブ立ち上げの道のり >> 映像:The Path |【第一章】道すじ

茂さんの言葉は今も胸の奥にあるものの、ついつい目の前のことにかかりきりになって大事なことを忘れてしまう。

茂さんの言葉を補うように、まちさんが「みんな一生懸命がんばいよる(がんばっている)けど、ほのスピードがすごいはやいけんなぁ」。「自分の立ち位置を知る」「近くのことに目を向けなあかん」と茂さんが続ける。茂さん、まちさんの話を聞くたびに、大事なことを思い出し、身の引き締まる思いがします。

  • 茂さんとまちさんのお話は、自分の中ではちゃんと理解できておらず、個人的にお話を伺おうと思う。特にかま屋が品目を維持する場合の地域との関わり、フードハブの立上げ当初の姿について、しっかり理解したい。
  • つなぐ農園、しげさん、まちさんの話を聞く機会を全体でもてて本当に良かった。茂さんが「誰でも1つや2つ、誰かに伝えたいこと(想い)をもっている」とおっしゃっていたことが心に残っている。

フードハブのこれから

  • あくまで今回はきっかけで、自分たちはもちろん、里山の会さん含め地域と今後どう関わるのか、簡単ではないけれど、こういう状況だからこそ考えられると前向きにとらえて考えていきたいと思う。
  • これまでとは色々が変わってくるように思うけれど、それをより一層地域とFHPがつながるきっかけにしていけるといいなぁと。急ぐことだけれど、丁寧に。FHP外の人からの意見をもらうことも大切だと思う。
  • 大きく踏み出そうとしている農業チームに対して、どうサポートできるのか。 一方で食べる、つくるチームに必要な野菜はどうするのか。この議論が足の引っ張り合いではなく、かといってなれあいでもなく、本気で話し合えたらすごいチームになるんじゃないかと感じている。
  • 少しずつだけど、みんなの距離が近くなって来ているのかなと感じる。他の人のことを自分ごとのように感じ、考えられるか。とてもむずかしい事だけど、理解しようとするこちら側の姿勢がとても大切なのだと学んだ。

今回はとても情報量が多く、2時間の会議では「知る」だけで終わってしまった。個人的に質問したいメンバーもいるし、農業チームと各部門で調整が必要な箇所もある。改めて「農業チームに聞きたいこと」を聞く時間をつくることになった。

後日開かれた「農業チームと話す会」

個人の思い、農業チームの思い、かま屋・加工品チームの思い、フードハブの思いが、まちの人たちとどうつながっていくといいのだろう。「これからどうしていくのか」の話し合いは続けていかねばなりません。ご報告できるタイミングでまたお知らせします。

次回につづく。

この日誌を書いた人

樋口明日香

NPO法人まちの食農教育
樋口明日香 (ひぐち あすか)

前フードハブ 食育係。徳島市出身。神奈川県で小学校教員として働いたあと2016年からフードハブに参画。2022年3月より現職。まちの小・中学校、高校、高専の食と農の取り組みにかかわりながら「みんなでつくる学校食」を模索中。 https://shokuno-edu.org/

その他の活動

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