2017年5月12日(金)
食堂の4月の産食率について。
食育係/管理栄養士の浅羽がご報告します!
フードハブ 食育係/管理栄養士の浅羽です。
昨年4月よりFood Hub Projectに加わり、神山に移住してあっと言う間に一年が経ちました。神山に移住する前は、私は、東京の外資系企業の社食を提供する会社で働いていました。社員食堂は、外食で利用する飲食店などのように不特定多数のお客様に料理を提供するのとはちがい、毎日、ほぼ同じ方々(≒特定多数)に向けて食事を提供する場所です。私は、家のご飯と同じように会社での日々の食事も美味しく充実したものにしたいなと思いながら、毎日、同じ方々と挨拶を交わしていました。
かま屋も、神山の町の食堂を目指しています。まだ移住して一年、これからもっと町のみなさんにお話を聞いたり、地域のことを知ったりしながら、神山の味や、地域の様子が分かるような食堂を目指していきたいと思っています。
今回の産食率(どのくらい地域で育てて、地域で食べているのかの割合%)について、このレポートとともに、わたし自身、食材のことをいちから勉強中です。これまでも食材の仕入れをしていましたが、受発注システムが確立された中で、農家さんのこと、野菜が育つ畑の様子を考えることなく、数百、数千人分の食事を提供するために食材をそろえる。それだけになってしまっていました。まだ食堂の営業が本格的に始まって数ヶ月ですが、神山の自然や季節、それとともに育っていく野菜の成長を実感しています。
4月の産食率「43%」
4月の食堂「かま屋」のお昼の産食率ですが、前半は、寒い日が続き、野菜の成長もゆっくりで、産食率の低い週が続きました。スーパーへ行けば一年を通して色々な野菜が揃いますが、神山では大根や白菜、菜の花など冬の野菜がだんだんなくなり、春野菜が育ってくるまでの端境期を実感しました。次の野菜を心待ちにするなか、中旬からは山菜の季節。筍、わらび、うど、こごみなど、お昼も晩ご飯も毎日かま屋のメニューに山菜メニューが並び、ようやく春が来たのが嬉しかったです。後半にはレタス、キャベツ、ほうれん草など葉物も大きくなりました。5月になった今は、里山の会さんからの野菜リストには沢山の野菜がならび、産食率は、回復してきています。
産食率とは
食堂のお昼ご飯における
地域産の食材品目数 ÷ 食材品目の総合計数
上記の学校給食などで用いられる計算方法を元に、食堂の「かま屋」のお昼ご飯で提供する料理の割合(%)を定期的に測定していくための私たちが定める独自の基準です。数値的に現状を把握し、農作物の作付け計画に利用したり、野菜が少ない時期に乾物などの保存食を活用した調理方法を考えたり、地産地食の食文化を豊かにしていくことを目指しています。