城西高校神山分校生活科の3年生と「一からお弁当」づくり、始まりました。

授業レポート食育

町内唯一の農業高校、城西高校神山分校とフードハブの記録。

昨年からフードハブと教育連携している城西高校神山分校の3年生生活科の生徒たちと、今年は「一からお弁当」をキーワードに、秋の神農祭に向けたお弁当づくりの授業がスタートしました。

昨年のお弁当づくりの様子

今年のキーワードは「一からつくる」。

「一から」ってどういうこと?

それをみんなで共有したいと思い、5月にドキュメンタリー映画「カレーライスを一からつくる」を全校生徒で鑑賞しました。(その時のレポートは、こちら。)

自分たちで収穫した米や野菜を使ったお弁当なら「一から」作れるんじゃないか。

だから、今年は田植えを一緒に体験することから始めました。

田植え

今回は、機械で植える様子を見てもらいました。植えた米の品種や、苗になるまでの様子を白桃から話します。

右:農業長 白桃  中央:農園係 渡邊

3年生の生徒2名が「田植え機に乗りたい!」と志願しました。茂さん(フードハブ・農業指導長)と一緒に田んぼの中を進みます。

初めて経験する田植え機、楽しそうです。

機械では植えられなかった場所や、間が空いてしまった箇所に、手で苗を植えていきました。

裸足で田んぼに入っていく3年生たち。

リサーチ(他校と企業が開発したお弁当をいただく)

田植えのあとは、(有)エイブルフーズさんで販売されている「すだちくん弁当」をみんなで一緒に食べました。

フードコーディネーターの方と、徳島の高校生(吉野川高校給食ビジネス科)と、エイブルフーズさんがタッグを組んで開発されたお弁当。同じ高校生がかかわっているお弁当ということで、食べながら学ぶことがたくさんあったようです。

「すだちくん弁当」みんなで試食。

神山町で作られているお弁当を知る

6月には、神山町スキーランドホテルの地中さんをお招きし、神山町産の食材でつくる「神山のお弁当」のお話をしていただきました。

地中さん。

この日、作ってきてもらったお弁当もフルーツ以外は神山町産の食材がぎっしり。

地中さんの作ってくれたお弁当に「わ〜」と歓声が上がり、生徒たちは残さず完食。お弁当をいただきながら、神山町のこと、神山で採れる食材のこと、おいしく仕上げる調理のコツを教えていただきました。

魚も地中さんが獲ったもの。

生徒たちからの質問にも丁寧にアドバイスをしてくださいました。

実際にお弁当を作られている方のお話は、生徒たちの心にも響いたようです。

生徒たちの感想

・料理のプロのお弁当、すごくおいしかったです(多数)。

・こんにゃくづくりや野菜の収穫したい。

・ねり物を作ってみたい。

・お弁当に神山でとれたデザートを入れたい。

・酢のものを入れることがいいと思った。

・すだちをいっぱい使いたい。

・時間が経ってもおいしいお弁当がいい。

・神山の食材をもっと使いたい。

・自分たちがつくるお弁当をいろどりよくしたい。

・実際、地中さんのお弁当を食べてみて思ったことが「800円でこんなにおいしいものが!」でした。

・量やいろどり、調理の仕方、とても参考になりました。

・鶏が簡単な作り方なのにやわらかくてすごくおいしかった。

・魚を揚げるとき、おいしくあげられるにはどうしたらいいのか?私ではおいしく魚を揚げるのが難しいです。

・次回のお弁当作りでは、今日くださったアドバイスを活かして、味のバランスと食材に気をつけたものにしたいです。

地中さんのお話を聞いて、それぞれ思うことがあったようです。「一からお弁当」、どこまでできるでしょうか…。

次回の授業は、夏休み明けの9月から始まります。

この日誌を書いた人

樋口明日香

NPO法人まちの食農教育
樋口明日香 (ひぐち あすか)

前フードハブ 食育係。徳島市出身。神奈川県で小学校教員として働いたあと2016年からフードハブに参画。2022年3月より現職。まちの小・中学校、高校、高専の食と農の取り組みにかかわりながら「みんなでつくる学校食」を模索中。 https://shokuno-edu.org/

その他の活動

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