あゆハウスの「日々のあたたかな食卓」づくり

食育

はじめまして。
城西高校神山校の寮「あゆハウス」のハウスマスターをしている荒木です。

あゆハウスは、神山で暮らすことを希望する神山校生のための少人数制の町営寮。ここはただの生活の場ではなく、寮生とサポートする地域の大人”ハウスマスター”が日々話し合い、自分たちで暮らしをつくっています。今年はついに3年目を迎え、1年生が新たに8名加わり、総勢13名の大所帯となりました。最初は私自身、規模が大きくなることでどんな変化があるんだろう?と期待と不安を持っていましたが、新入生たちはアットホームな雰囲気を気に入っているようで、共用スペースではカードゲームを楽しむ子、ギターの練習をしている子、キッチンでお菓子づくりをする子…などそれぞれの過ごし方を楽しんでいるようです。

「カンパイ!」新入生歓迎会の様子

 あゆハウスの大きな特徴のひとつに「日々のあたたかな食卓」があります。毎日の朝食と夕食は寮生たちが当番制でつくっており、献立・買い出し・調理という一連の流れを経験します。今年から規模が大きくなり、これまでのアドリブ感満載の料理では対応しきれない部分が出てきたので、あゆハウスの食を主に担当する”食育スタッフ”を新設することとなりました。食育スタッフはカフェオニヴァのシェフをしていた長谷川さん、町内出身で郷土料理などが得意な桑本さん、元地域おこし協力隊で加工品づくりをしている神野さんの3名です。寮生たちの自主性を尊重しつつ、彼らの「やってみたい!」を日々サポートしてくださっています。実際に、新入生は料理の経験がなく包丁の使い方や出汁のとり方等基本から教えることも多いですが、当番同士であーだこーだ言いながら少しずつできることが増えてきています。

初日の食事づくりの様子

 また、ただ料理をするだけでなく、敷地内の「あゆファーム」で野菜づくりをしたり、地域の人たちが毎年行う米づくりや味噌づくりに参加したりする等、食を中心とした農業や地域の人との交流の機会もあります。スタッフ同士でもこのような食の取り組みをどのように展開させていこうかと話し合いを重ねています。

 さらに、今年からは食育スタッフとともに、地域の食材や体に優しい食材を取り入れることを意識して、よく使う食材や購入の方法を見直しをしています。寮生にとって中学生までに慣れ親しんできた味とは違い、初めて触れる食材も多くありますが、素材本来の美味しさを感じ、その奥にある食文化や農業にも思いを馳せることができるようになったらいいなと考えています。

この日誌を書いた人

いただきます編集部


いただきます編集部 (一番、食いしん坊です。)

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