食農プロデュースコースの調理実習
“同じ畑の麦を食う” 高校生たち

つなぐ食育

年度末の恒例になってきた神山校の「地産地食の調理実習」。杉山先生(家庭科担当)より「神山小麦を育てた生徒たちなので、小麦を使った調理実習をしたい」とリクエストをいただき、笹川センセー(かまパン製造責任者)によるパンづくり講習を開催しました。

ここ一年ほど機会が激減していると思われる調理実習(共同調理)ですが、神山校ではテーブルを広く使い、作業は一人ずつに分けるなど、接触を最小限にして実施しました。

生徒たちは一年次の理科の授業で「発酵」の観点からパンづくりを経験していますが、今回は「神山小麦の商品開発」という観点でのパンづくり。「自分たちで育てて、つくるって、すごいこと」「小麦も丁寧に製粉しているからとても扱いやすい」と笹川。

笹川(写真右)が伝えたのは、二種類のパン(発酵あり/なし)の作り方と、粒のまま食べる小麦の楽しみ方。パンは、こね具合も、形も、生徒たち一人ひとりのさじ加減がそのままあらわれるおもしろい仕上がりに!

同時進行で作っていたポトフ(先生作)は、さつまいも2種と大根(神山校産)、小粋菜(教頭先生より)、人参とキャベツ(神山町産)、ベーコン(リーベフラウ)がゴロゴロと。そこに、茹でた神山小麦をトッピング。一時間少々でランチが完成しました。

生産者の顔が見える旬の食材に溢れたランチは、神山校ならでは!

 

感想を聞いてみると、「パンがうまくできてよかった」「小麦と水と塩だけでパンになるなんて」「意外と簡単」「ポトフの野菜がおいしい」など、味や作り方に関するものの他、生物の時間に教わった「パンの発祥」の話や、「もろみ」の話など…なかなか興味深かったです。

そうそう、笹川は映画「魔女の宅急便」に登場するパン職人・フクオさんに似ているらしい。今度会った時には「フクオさん!」って呼ばれているかもしれません。

 

思い出すのは一年前の光景。

神山創造学のフィールドワークでかまパンを訪れた一年生の彼らの前に、ドンっ!とパンのかたまりを置いた笹川。「会社、仲間っていう意味の“カンパニー” って言葉は、“ともにパンを食べる人々”ってところからきてる。このパン、みんなでわけて」とパン切り包丁を手渡され、慣れない手つきでパンを切り分けていた高校生たち。

それから一年半。神山校で学んだ彼らは小麦を育て、収穫し、自分の手でパンを焼く高校生になりました。

「同じ釜の飯を食う」ならぬ、「同じ畑の麦を食う」高校生たち、素敵じゃありませんかー。

この日誌を書いた人

樋口明日香

食育係
樋口明日香 (ひぐち あすか)

食育係/白崎茶会認定パン先生。徳島市出身。 神奈川県で小学校教員として働いたあと2016年に地元徳島に戻り、フードハブに出会う。保育園から高校までの子どもたちの食と農の取り組みにかかわりながら「みんなでつくる地産地食」を模索中。一番好きな食べものは、みそ汁。

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