農業研修生、11ヶ月目の「いま」

つなぐ農園農業研修

夫婦で畑に。
夫婦で畑に。

 こんにちは!つなぐ農園、研修生の松本です。2018年4月から農業研修がスタートして、早11ヶ月が経ちました。

 振り返ると、春はレタス・キャベツ・カブ・大根・スナップエンドウ・玉ねぎ・にんにく・人参・じゃが芋。夏はすだち・圃場の草刈り・ハウス建設、堆肥投入・太陽熱養生処理等の秋冬作の準備。秋はさつまいも・冬野菜の定植・種まき。冬は露地の葉物・レタス・人参、次年度の年間作付け計画の立案。通年では、育苗管理・ハウスでの葉物野菜の栽培管理等々…。春夏秋冬を通した野菜の栽培管理、収穫作業が一回りしました。

 自然の中で一から物を生みだし、一人の作り手として、物づくり→販売までを担って、直接お客様の声が聞ける仕事がしたい!という思いで始めた農業。実際に畑に出てみると、夏は40℃を超えるハウス内での草けずりや収穫後の片付け。炎天下での圃場の草刈り(雨が降れば一気に成長するので、2~3週間に一回はその必要があります)。冬は凍える寒さの中、露地野菜の収穫作業や、春夏野菜に向けての片付けや準備。

 自然と向き合う仕事なので当たり前のことですが、どれほど厳しい状況で時間を費やしても、美味しい物が出来る保証も、出来た野菜がすべて売れる保証もないので、簡単な仕事ではないと実感しています。ですが、それ以上に農業は野菜を栽培する奥深さを知る喜びがあり、肥料、土、水、天気、気温、湿度、品種等々、複合的な要素を俯瞰的な視点で考えた結果、こうだから、こうなるかな??と分析結果がズバリはまった時や、種を蒔いて芽が出た時、色々手を掛けた野菜が順調な生育に繋がった時、など目に見えて応えてくれるので、楽ではなかった時間もすべて報われる思いがします。何よりも一生懸命育てた野菜を純粋に美味しいと言って頂けた時は喜びも一入!この喜びがあるから苦労もふっ飛び、またがんばれる活力になります。

 4月からは2年目になるので、農業長の白桃さんのご厚意で、自分が学びたかった果菜類を主体となって栽培させて頂けることになり、茄子とミニトマト(+少し大玉トマト)の栽培にチャレンジします。

 なぜ自分が果菜類を栽培したかったかと言うと、葉菜類(例えばレタス)のような栄養生長の時点で収穫する作物と違い、栄養生長と生殖生長が同時に進行するので、そのバランスも大事になる事や、栽培期間も長く、土壌分析や野菜の状況を見ながらの追肥等も必要になるなど、栽培管理の難易度も上がるので、それを経験することは今後の勉強になるのではと考えたからです。単純に自分が茄子好きな事と、娘に美味しいミニトマトを食べさせてあげたいという気持ちもあります!

 茄子は、固定種を3種類(中長なす・白長なす・水茄子)栽培中で、中でも水茄子は、私が大阪出身なので、大阪泉州に伝わる『泉州絹皮水茄子』という果皮果肉とも非常に柔らかく、水気が多く甘味があり生食で食べても美味しい品種を選定しました。

 この奮闘記を書いている2月上旬にナスの種を蒔き育苗を開始しており、ナスは種撒きから畑に定植出来るまで70~80日程度かかるので、しっかりした苗を作るために今は気が抜けません。上手く栽培出来れば6月下旬ぐらいから収穫出来る予定ですので、順調にできた際は思いがこもったこのナスをぜひ食べて頂けたら嬉しいです!

 今年も、神山の農業を担う新たな研修生が入ってくる予定なので、自分も一年先輩として恥じないように日々勉強、努力して農業チームの皆や、これからも増えるであろう研修生の皆と力を合わせて、微力ながらも神山の農業を支えられるように頑張っていきます!

この日誌を書いた人

松本直也

農業研修生
松本直也 (まっちゃん)

その他の活動

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