みんなでつくる全体会議:5回目

全体会議

第5回「みんなでつくる全体会議」より
第5回「みんなでつくる全体会議」より

こんにちは。いただきます編集部です。

一ヶ月に一度開催されるフードハブの全体会議は10月から運営形態を変えました。「やりたい!」と手を挙げたメンバーらが主体となり「みんなでつくる」会議にしようと進めています。紆余曲折、暗中模索、試行錯誤…の記録です。

今回の委員は、大東(農園係)、白桃(農業長)、中野(かま屋料理人)、樋口(食育係)の4名。部門の異なるメンバー4名が集えば意見が飛び交い、「やっぱり4人いるといいよね」(これまでは3名の時もあった)と話していました。一方で、今回の全体会議は大きな課題をもらう場にもなりました。

ちょっと教えて「作付け会議」

農業チームを中心に、かま屋、加工、かまパンチームが集って開催している「作付け会議」の様子を白桃(農業長)から聞きました。

フードハブは農業の会社。いつ、どのくらいの野菜がどれだけ収穫されるのかはメンバーにとって最重要情報です。社内の作付けの状況を踏まえて、地域の生産者さんとも連携し、旬のおいしさを皆さんに届けられる体制を整えていきます。

教えて、フードハブ「食品表示について」

「教えて、フードハブ!?」のコーナーは、毎回メンバーが「聞きたい」「知りたい」ことを聞く時間。今回は管理栄養士の浅羽に食品表示や衛生管理について話を聞くことになりました。

事前にメンバーから募った「知りたい内容」に沿って浅羽が話します。

  • アレルギーの話や各部門の話を聞く中で、もっと取り扱っている商品に対する知識を深めていきたいと思った。
  • アレルゲンなどの話を全体の場で詳しく聞けてよかった。焼き菓子の製造、販売時は一層気をつけていきたいと思う。
  • 各々で確認していたことについて、共通に認識が持てるのは大事なことだと感じた。

(以上、メンバーの振り返りより)

考えよう、フードハブ「春の営業」

例年、桜シーズンには多くのお花見客が訪れる神山町。昨年はかま屋にも多くの方が足を運んでくださいました。昨年の状況を踏まえて、今年の春の営業形態について考える時間を持ちました。

昨年の神山町内の桜

・かま屋はどうしたいか

・かまパン&ストアはどうしたいか

・農業チームはどんな動きができるか

3つの部門のおおよその動きを把握したところで、議論が「迷子」になりました。

「この場で決めなくてもいい」という設定ではあったものの、かま屋とかまパン&ストアの営業形態の考えにはそれぞれの思いからバラつきがありました。全体で揃えるのか揃えないのか、揃えるのであれば定休日はいつにするのか…話したい人、決めたい人、どうにかしなきゃと思った人が口々に声を出しましたが、結果的に方向が定まらず迷子になったのでした。話し合いのルールを決めていなかったことも要因です。

会議のあと、メンバーの一人から「あの場では話し辛かった」「(発話することに)覚悟が必要だった」と聞きました。明らかに「みんなでつくる会議」で目指している雰囲気ではありませんでした。

終了後のメンバーの振り返りから

みんなでつくる全体会議(2019年2月フィードバック)

  • いつもどおり。
  • 春の営業について各チームごとに考えられたのがよかったと思う。
  • 昨年無休営業でやってみての結果、売上、お客さんの様子、スタッフの心身の状況など色んなところからの考えが聞けたのがよかった。”今年はこういこう!”とすぐには決まらないし、無理の出るところはあるけれど、これからは体調不良や疲弊ばかりしてしまうようなことがないような形をみんなで作っていけるのではと感じた。
  • 段々皆の話したいことが出る場になってきたのでは、と感じる。反面、やはり話せる人話せない人の差を感じた。話せない人が考えていることを引き出せるようになれば、より色々な意見を織り交ぜた案が生まれるのかな、と思う。でもそれをどうしたらいいのかは、まだ考えている。
  • 春の営業について、会社全体で売り上げが取れるより良い方法が見つかれば良いなぁと思った。限られた人数で挑む短期戦だが、実際その時の現場の厳しさは皆が分かっているからこそ、経験を踏まえた上で結論が出ると良いと思う。
  • 前回までの「個人の感想/考えを発信する」ことが主ではなく、「議論して物事を決める」という目的だったせいか、全員が意見を出しやすい雰囲気ではなかったなぁという印象。春営業については、各立場によって直接の関わり度合が違うので、フラットな議論が難しいとは思うが、各々がいろいろな視点でアイディアを出せる場だといいなと思った。どうしても、各部門の事情が強く出て、それ以外の視点が少なかった気がする。
  • 確かに「議論が迷子」になっているなと感じた。その時にどうにか補おうとしてみた。あの場において、ある程度決め込んでいくことも可能だと感じつつ、それだと今までと同じとも思った。どこまでファシリテートするのが正しいのかの見極めが難しかった。みんなでつくり上げていくことに対して、自分自身もまだまだ学びのフェーズだと感じた。
  • もう少し司会進行をまとめておいて欲しいように感じた。どう決めていくのか、どこまで今決めておいて次に進むのか等が今回は曖昧な場面が多かった為、スムーズな進行ではなかったように感じた。
  • 自分の言葉で話を進めないと会議が進まない気がする。売上が、お店が、桜が、お客様がということもあるけど、〜だからこう思う。と言わないと決まるものも決まらないと思う。
  • 決定の方法を事前にもう少し考えればよかったかも。
  • フリータイムの話し合いの時間が多かったので、発言者が偏ってしまったことが気になった。「決定」していく話し合いの時にどうやって進めていくかもみんなの意見をもらえるといいなぁと思う。(みんなに聞く、ばかりだと進まないことも事実。その兼ね合いをどうしていくか。)

個人の思い、委員の役割、議論の場のあり方などなど、いろんな視点から出されたフィードバックが委員の議論の種になりました。多様なメンバーの集まりであるがゆえに、それを踏まえた設計が必要だったことを再認識。

ただ、あのままで終わらず、それぞれがあの場で感じたことを(発言はできなかったとしても)個人でアウトプットできる場(フィードバック)があったことはよかったことです。

誰もが委員になれるかたちを模索しているこの会議において、「みんなでつくる」とはどういうことなのか、これまで以上に考えさせられる時間となりました。

次回に向けて

議論が迷子になってしまった「考えよう」コーナーについて、委員で話し合いました。全体会議は「決定」の場ではなく、各部門がお互いのことを知る場にすること、全体をよりよくしていくための議題を選ぶこと、の2点を確認しました。

また、メンバーからのフィードバックには次のようなコメントもありました。

  • フードハブのトピック(各部門の代表が1分間でみんなに伝えたいことを話す場)は全員が話したほうが良い気がする。時間的に厳しいかもしれないが、自分の伝えたいことを発表したほうが色々と見えてくるもの、感じるものが違う気がする。
  • フードハブのトピック一覧について、林さんだけでなく真鍋さんの話も伺いたい。

委員で話し合った結果、これまで各部門の「代表」として話していたスピーチの枠組みを「個人」に方向転換することに決めました。毎回選ばれた7名が個人の思いを伝える場になります。

春の営業については、今回の話し合いを受けて「検討チーム」が立ち上がり、会議で出た様々な意見をもとに春の営業形態を相談、決定していきます。桜の季節には、町内はもとより、神山町にお越しいただいた町外のお客様にも満足していただけるよう、準備万端で挑みたいと思います。

次回へつづく。

この日誌を書いた人

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