町の人たちとつくる3年目のお弁当プロジェクト
<前編>

授業レポート食育

城西高校神山分校2年生「神山創造学」のお弁当プロジェクトチーム
城西高校神山分校2年生「神山創造学」のお弁当プロジェクトチーム

食育係の樋口です。城西高校神山分校で実施されている「神山創造学」は、昨年から始まった学校設定科目です。1年生では、町内の様々な場所に出かけて行くフィールドワークやしごと体験、「聞き書き」を通してまちのことを知り、2年生はテーマ別のプロジェクト学習に取り組んでいます。その中で、フードハブが一緒に取り組んでいるのが『お弁当プロジェクト』。今回は、担当である佐藤先生から「お弁当プロジェクト」の取り組みを紹介していただきます!

みなさん、はじめまして!

「小さくてもキラリ☆と輝く」をモットーに、小規模校ならではのきめ細かな指導、地域と連携した活動が自慢の城西高校神山分校で「農業」を教えている佐藤智子です。

城西高校神山分校2年生が「神山創造学」という科目で、冒険型チームプロジェクトに取り組んでいます。生活科と造園土木科の生徒6名が、自分たちでお弁当を作るというプログラムに挑戦しています。今回はその内容を紹介します。

 2年前から、生活科の生徒とフードハブが連携し、神山町産のものを使って作ろうとスタートした『お弁当プロジェクト』。11月に開催される神山分校の「神農祭」でお弁当を販売するという目標のもと、授業をすすめてきました。100個完売、150個完売という実績がありますが、今回は、調理が初めてという2年生が挑戦するので、不安いっぱいの中で計画をたてました。

 「神山町産のものをお弁当に入れたい」という思いで、フードハブ農場長の白桃さんにアドバイスをもらい、実際に学校で栽培されているさつまいもを活用したメニューをみんなで考えてきました。

 子どもから年配の人まで好きな【さつまいもごはん!】
 藻塩と学校で採れたすだちで味付けしたすだち鶏の【から揚げ】
 郷土料理本『神山の味』を参考にした【ホウレンソウのゴマみそ和え】
 神山町のお母さんから教わる【生姜の佃煮】

という、おおよそのメニューが決まり、かま屋料理長の細井さんに料理の手ほどきをうけました。

右:かま屋料理長・細井

自分たちで考えた「お弁当」初めての試作。

 「最初は簡単だと思っていたけど、実際にすすめていくと難しいということを感じました」というのが生徒の感想です。確かにその通りだと思います。ゼロから何かを作り出すというエネルギーはなかなか大変で、生徒は毎回頭を悩ませています。意見を出す、意見をまとめる、決めていく…。これって、大人になっても、難しいことですよね。このプロジェクトを通して、社会に出て必要な力を生徒たちに身につけていって欲しいと思います。

 卒業生の先輩や惣菜屋535さんからのアドバイス、バケツ稲の栽培、お弁当容器考案、産食率や価格設定…そして、試作を繰り返していきます。おいしいお弁当を提供するためには、まず、自信をつけること。そのためには、ひたすら実践あるのみです。

大学生の先輩方からアドバイスを受ける。

6月に植えた「バケツ稲」も順調に生育中。

11月18日(日)神農祭でお弁当が販売できるように、みんなで頑張っていますので、当日を楽しみにしていてください。

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神農祭:11月18日(日)神山分校にて

続きはまた<後編>でお伝えできれば…。お楽しみに。

この日誌を書いた人

樋口明日香

NPO法人まちの食農教育
樋口明日香 (ひぐち あすか)

前フードハブ 食育係。徳島市出身。神奈川県で小学校教員として働いたあと2016年からフードハブに参画。2022年3月より現職。まちの小・中学校、高校、高専の食と農の取り組みにかかわりながら「みんなでつくる学校食」を模索中。 https://shokuno-edu.org/

その他の活動

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