「大豆100粒運動 for high school」を神山分校で!

つなぐ授業レポート食育

今年度より樋口(食育係)非常勤講師として農業科目(担当:細川教諭)の授業に入らせてもらい、神山町で採れる農産物を知ったり、作り手さんに教わったり、農家さんに体験させてもらったり、地域の方々のご協力を得ながら「育てる、つくる、食べる、伝える」の活動を進めています。

大豆100粒運動 for highschool

今回は神山町のお隣・佐那河内村の(有)村のおっさんの桑原さんからご紹介いただき、「大豆100粒運動 for high school」と「ジュニア豆腐マイスター(資格取得)」にチャレンジすることになりました。

チャレンジするのは、生活科3年生の9名です。

授業の開催日より前に大豆の播種を終え、目下ぐんぐん成長中の大豆畑を見ていただきました。大豆は「吉川在来」という品種です。

愛知県より豆腐プロジェクトジャパンの代表、磯貝さんにお越しいただき、ドキドキしている生徒たちを前に「豆腐クイズ」で授業がスタートしました〜!(磯貝さんのクイズに生徒たち一気に緊張がほぐれました)

国内自給率がたった5%だという大豆。辰巳芳子さんが提唱する「大豆100粒運動」のページには、次のような言葉がありました。(以下、こちらからの引用)

“この「持たざる国」で決して手放してはいけないものが、米、出汁、発酵調味料です。さらに大豆。米と大豆があれば、いざという時になんとか生きていくことができる。だから私は、いわば「背水の陣」をしくつもりで大豆100粒運動を始めました。”

 

もともとは小学校の取り組みとして始まった「大豆100粒運動」ですが、現在は農業高校と地域の豆腐屋さんをつなぐ取り組みとして、「大豆100粒運動 for highschool」 が進められています。農業高校の生徒が地元の農家さんと連携して大豆を育て、その大豆を地元の豆腐屋さんが適正価格で買い取り、豆腐にして販売する、という活動です。

ジュニア豆腐マイスター

今回、生徒たちは「大豆100粒運動」に加え、講義を受講して「ジュニア豆腐マイスター」の資格を取得します。講義では、クイズや豆腐の食べ比べを通して、大豆の特徴、凝固剤それぞれの特徴、日本の大豆の自給率や豆腐の歴史を学びました。

凝固剤は「にがり」以外にもいくつかあり、それぞれ特徴があることも知りました。

(写真左:磯貝さん)

豆の特徴が生きている豆腐、豆の風味はそれほど感じないけれど調味料と合わせるとおいしい豆腐、販売価格が高い豆腐、安く手に入る豆腐などなど、豆腐を選ぶときに知っておくとおもしろい情報も盛りだくさんでした。

「にがり」を初めて味わう生徒たち。

豆乳から豆腐づくり。

講義の後半では、あたためた豆乳に「にがり」を加えて豆腐を作りました。

みんなおいしくできて大満足。

「おいしいだろ」「食べてみて」「ちょうだい」「いいよ」

できたてのあたたかい豆腐に興奮気味の生徒たち。それぞれを食べ比べてみると、豆乳の温度、にがりの量、混ぜ方、わずかな違いが食感の差につながることもわかりました。

村のおっさん・桑原さん

授業の最後には、神山町の隣村・佐那河内村のお豆腐屋さん、村のおっさんの桑原さんが「日本一」の豆腐を持って駆けつけてくれました!!(お忙しいなか、ありがとうございます!)

写真中央:桑原さん

写真:ネコ豆腐

初めて食べる食感に生徒たちは「ヤバい」の連続。

もともと豆腐が大好きな細川先生は、終始うれしそうでした。

地元に「日本一」の豆腐屋さんがいること、そして高校生の授業に一緒にかかわっていただけること、なんてありがたいことでしょう〜。

生徒9名に対して、大人7名。とても贅沢な時間を過ごすことができました。

遠方よりはるばる神山町まで来てくださった磯貝剛成さん(写真前列右から2番目)をはじめ、桑原年朗さん(写真左)、香川明子さん(写真前列左・香川県:豆腐マイスター)、多田和代さん(写真前列左から2番目・徳島県:豆腐マイスター)、ちょうどフードハブに滞在中だったともきさん(写真前列右)、神山分校の細川先生(写真中央列左から2番目)、多くの方々にご協力いただき実施できたこと、感謝いたします!

ありがとうございました。

大豆の収穫、豆腐づくり、販売まで…引き続きよろしくお願いいたします。

生徒たちの感想

・自分で作ったのはおいしかったです。油揚げ楽しみです。
・初めて豆乳から豆腐を作りました。できたてでとてもおいしかったです。かんたんに作れるので家でも作りたいです。
・初めての体験ができてよかったです。混ぜるものによって味が変わるので、すごいなと思いました。
・はじめていっぱい豆腐をたべておいしかったです。
・一つ一つ味が違った。いっぱい食べ過ぎてお腹がちょっと変な感じ。醤油かけたらもっとおいしかった。
・忙しい中来ていただいたのに優しく理解しやすく教えてくださりありがとうございました。とても興味深い内容だったです。
・固める材料が違うだけで、こんなにも味が違うことをはじめて知りました。千田豆腐(町内のお豆腐屋さん)以外あまり食べたことないので、良い体験になりました。

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「大豆を育てる、その大豆で豆腐を作る」という活動を通して地域内外のたくさんの関係者の方々にかかわっていただけることは、授業にかかわっている身としてもとてもありがたく、生徒たちにとっては「様々なひと」に出会えるチャンスでもあります。

徳島駅から高校までの道中、磯貝さんが

「今じゃなくても、いつか、生徒たちが『あの時、こんなことしたなぁ』と思い出してくれれば…」

と話されていたそのスタンスがとても優しくて…印象的でした。

生徒たちのアンケートの中に、「大豆に興味があるか」という項目がありました。ある生徒は「ある」を選び、理由として「学校で育てているから」と記述していました。実体験を通して大豆との距離がちょっとでも近づいたのであれば、とてもうれしいことです。

つづく。


城西高等学校神山分校

Food Hub Project から徒歩5分の場所にある城西高等学校神山分校は、約70年前に開校した小さな農業高校です。次年度より校名が「神山校」になり、これまでの「生活科」は「食農プロデュースコース」として生まれかわります。

Food Hub Project と親和性の高い高校であることから、真鍋(FHP支配人)、白桃(神山つなぐ公社・のうぎょう担当/FHP農業長)、樋口(FHP食育係)が「学科改編」の検討チームのメンバーとして参画し、町や神山つなぐ公社、高校とともに議論を重ねてきました。

この日誌を書いた人

樋口明日香

食育係
樋口明日香 (ひぐち あすか)

食育係/パン先生。徳島市出身。 神奈川県で小学校教員として働いたあと2016年に徳島に戻り、フードハブに入社。現在は、保育園児から高校生までの子どもたちの食と農の取り組みにかかわっている。一番好きな食べものは、みそ汁。

その他の活動

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