神領小学校3年生「大豆プロジェクト」後編

つなぐ授業レポート食育

食育係の樋口です。

神領小学校で昨年から始まっている「大豆プロジェクト」、前編は大豆の成長の様子をお伝えしました。

あれから数ヶ月。

その後の様子をお伝えします。

大豆の成長

9月6日の大豆の様子。

順調に育っていました。

花も咲いています。

実がなるのもあと少し。

そう思って安心しきっていました。

ところが年末。

小学校の先生から連絡があり、実がついていないとのこと。3年生の子どもたちは国語「すがたをかえる大豆」の学習をしながら「もやし、豆腐、きな粉、納豆を作りたい」と話していたそう。

自分たちの大豆を使うことはできませんでしたが、

「大豆が手に入れば豆腐作りやってみたい!」

という子どもたちの声を担任の先生から聞き、一緒に豆腐づくりをすることにしました。

豆腐づくり

昨年も一緒に豆腐づくりをした佐那河内村のお豆腐屋さん「村のおっさん」の桑原さんにお願いし、豆腐づくりを教わることにしました。お忙しいなか、2年連続で快く引き受けてくださった桑原さんに感謝です。

大豆はフードハブのつなぐ農園で採れた「フクユタカ」。
豆腐づくりのはじまりです。

最初に作り方(今日の流れ)を話す桑原さん。

大豆と水をミキサーにかけたもの(大豆の汁)のことを「呉(ご)」と言います。

「生呉」に熱を加え、出てきた泡をすくいとります。

『なべがあつかったし、かき混ぜながらにるとあわが出てきてびっくりしました。』

すくい取った泡はメレンゲのようで、これで何か作れないかなーって味見したり、ぐるぐるかき混ぜたり。

呉を絞ります。

豆乳が1滴も出なくなるまで絞ります。

『とうふ作りで大へんだったのはおからをしぼって豆にゅうを出すことです。手の力をたくさん使ってつかれました。』

絞った汁は「豆乳」、こし布の中に残ったのが「おから」です。

おからを試食。

完成まであと一息。

にがりを入れて固めれば豆腐の完成です。

にがりを入れる緊張の瞬間。

素早く混ぜる練習してから、本番。ドキドキ。

完成!

桑原さんの「固まっとうわ」の声をきき、すぐさま試食する子どもたち。

みんな、とってもいい表情!

マヨおからサラダも好評です。

自分たちで作った豆腐、最高!

『作ってわかったことは、にがりがしょっぱくて苦いのに、とうふとまぜてにるとおいしいとうふになることです。』

『自分で作ったとうふはスーパーで売っているとうふよりおいしかったです。』

『完成したとうふは、大豆の味が強くて「大豆から作った」という感じがしました。』

『売っているとうふは白いのに、自分で作ったとうふは黄色かったのでびっくりしました。しょうゆをつけずに食べてもあまくておいしかったです。』

『おいしいとうふができた理由は桑原さんがやさしく教えてくれたからだと思いました。とうふの作り方を教えてくれてありがとうございました。』

 

大豆から豆腐への変身を体感することができた3年生の子どもたち。

自分たちで「つくる」って、いい経験なんだなぁと周りで見ている大人も羨ましく思ったのと、勉強になったのと。

感想をみんなで共有した後、記念写真。

「家に帰って、作ってみてよ」と、桑原さん。

今日作ったような美味しいお豆腐、家で作ったら家族も喜ぶね。

 

桑原さん、貴重な時間をありがとうございました!

神領小学校の子どもたち、先生方、ありがとうございました。

この日誌を書いた人

樋口明日香

NPO法人まちの食農教育
樋口明日香 (ひぐち あすか)

前フードハブ 食育係。徳島市出身。神奈川県で小学校教員として働いたあと2016年からフードハブに参画。2022年3月より現職。まちの小・中学校、高校、高専の食と農の取り組みにかかわりながら「みんなでつくる学校食」を模索中。 https://shokuno-edu.org/

その他の活動

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